コットン(綿)とひとことで言っても、色々な生地の種類があります。
薄いものからしっかりした厚手のもの、ベビー服向きのものやバッグ向きのものまで、さらには靴まで作られていたり、日常生活には欠かせない素材です。
生地の種類により、用途も変わってくるので、何を作るのかによって、生地選びが変わってきます。
コットンにはどんな種類があるのか、早速見ていきましょう。
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コットン(綿)とは
コットンは、日本語では綿(めん)と呼ばれます。
品質表示タグには、
綿 100%
などと表記されていますね。
綿は、綿の木の種子を守るためにある白いふわふわの部分です。
この白いふわふわした部分を元に作られた繊維が、コットン(綿)です。
綿の種類の中には「オーガニックコットン」と呼ばれる、合成化学肥料を使わずに育てられた、環境や人にやさしい素材もあります。
オーガニックコットンは、ベビー用品や布ナプキンなどに使われています。
コットンは、自然からとれる繊維なので、
天然繊維
と呼ばれます。
ちなみに、化学的に作られる繊維は化学繊維と呼ばれます。
化学繊維でよく聞く素材に、ポリエステルやナイロンなどがあります。
▼天然繊維と化学繊維についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
コットン(綿)の特徴
コットンの特徴は次の通りです
- 吸水性がよい
- 通気性が良い
- 肌触りが良い
- お手ごろ価格
- 洗濯しやすい
- 耐熱性に優れ、高温アイロンがかけられる
これらの条件から、日常的に使われる生地として大活躍しています。
良い点ばかりあげましたが、悪い点もあります。
- シワになりやすい
- 乾きにくい
- 濡れると目立つ
などがあげられます。
コットンの平均的な良い点にしても悪い点を挙げましたが、コットンでも生地によって違いがあります。
例えば、コットンガーゼは乾きが早いし、シワっぽい洗いざらし感が、かえってかわいかったりします。
次はコットンの種類を見ていきましょう。
コットン(綿)の種類
コットンには多数の種類があります。
生地の厚さや、織り方の違いなどで、同じコットンでも、全然違う生地になります。
コットンでよく使われる生地を薄いものから順に並べると
生地によっては、多少の違いはありますが、だいたいこんな感じの順番になります。
では、1つずつ特徴を見ていきましょう
ローン
薄手でさらっと軽やかな平織りの生地です。
さらっとしていて、適度なハリとシャリ感が人気です。
ハンカチや、女性のブラウスやワンピースなどによく使われます。
柄は小花柄などが多いです。
薄手のため、縫製の難易度は比較的高めです。
生地に合わない太い針で縫うと生地がツレてしまったり針穴が開いてしまうなど、生地をいためることがあるので、注意が必要です。
▼綿ローンについては、こちらで詳しく説明しています。
綿ローンとは|生地の特徴や糸と針選び・洗濯方法など。薄手でさらっと夏服向きの生地
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ガーゼ
一重のガーゼはとても薄手で、ローンと同じか、ローンより薄いものもあります。
生地としては一重だと薄いため、ガーゼ生地を二重に重ねたダブルガーゼが一般的には多く出回っています。
使い込むほどにふんわり柔らかくなって、肌触りが最高に気持ちいいですよね。
ベビー用品やストールなど、肌に直接触れるものに多く使われます。
▼ガーゼについては、こちらで詳しく説明しています。
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ブロード
ブロードは、薄手の平織りの生地です。
ブロードはよく使われる生地で需要も多く、販売されているものは、無地はカラーが多数あり、柄物も多数あります。
シャツやブラウス、ワンピース、巾着袋やコースターなどの小物類など、いろいろなものに使われます。
生地の種類も多く、縫いやすいのでよく使われる生地ですが、シワになりやすいという欠点がるので、洗濯後のアイロンは必須です。
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シーチング
コットンの中でも代表的なシーチング。
中厚の平織り生地でできていることから、洋服を作るときの仮縫いに使われます。
高級な生地でドレスなどを作るとき、いきなり高級な生地を使って失敗すると取り返しがつかないので、シーチングで仮に作ってみて、仕上がりの様子をみたりします。
仮縫いだけでなく、作品作りにも使われます。
カラーバリエーションも多く柄物も多くあるので、よく使われる生地でもあります。
中厚なので、適度にしっかりしているという特徴から、ランチョンマット、バッグの表地や裏地など小物や雑貨類などによく使われます。
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ツイル
綾織りなのが特徴のツイル。
生地をよく見ると、斜めの織りが確認できます。
チノパンによく使われる生地というとわかりやすいと思います。
生地の厚さはオックスとほとんど違いはありません。
しっかりとした生地なので、生地が傷みやすいボトムスやバッグなどに向いています。
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オックス
生地の厚さはツイルと同じくらい。
厚手の平織り生地で、『シーチングより厚手の平織り生地』と覚えるとわかりやすいです、
しっかりしているので型崩れしにくいという特徴から、シャツワンピースなどカチッとしたデザインのものや、入園入学グッズやバッグやポーチなどに向いています。
子供向けから大人向けなど、多くの柄物や無地の生地があります。
縫いやすい生地なので、縫製初心者さんに扱い易いです。
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カツラギ
カツラギは綾織の生地で、同じ綾織のツイルよりも厚手の生地になります。
厚手ですが、柔らかく、色も豊富に取り揃えがあるのが特徴です。
カツラギはよくデニムと比較されますが、デニムは糸が太く生地がしっかり硬いのが特徴なので、違いは歴然です。
厚手なのに柔らかいという特徴を生かし、作業着などによく使われます。
その他には、衣類ならパンツ、他には大き目の巾着袋にも最適。
カーテンやソファカバーなど、大き目のインテリアファブリックとしても使われます。
厚手ですが柔らかいため、家庭用ミシンでも縫うことができます。
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帆布(キャンバス)
帆布は、「はんぷ」と読みます。
英語では、「キャンバス」と呼ばれます。
どちらもよく聞くので、別物だと思っている方も多いかもしれませんが、同じ生地のことを言います。
日本製のものを帆布、海外製のものをキャンバスと呼ぶことが多いです。
船の帆に使われていたことが「帆布」という生地名の由来であることからもわかるように、とにかく丈夫な生地です。
帆布は高密度の平織りで織られた生地で、硬くてしっかりした生地なので、縫うのは大変です。
ある程度、縫製になれていないと縫いにくい生地です。
帆布には、厚さの種類が11種類あり、
帆布(日本製)・・・号
キャンバス(海外製)・・・oz(オンス)
で表します。
帆布は、『1号~11号』の11種類に分かれていて、数字が小さいほど生地が硬く、数字が大きいほど柔らかい生地になります。
帆布を使って作られるものとしては、バッグや靴、椅子の張地、ハンモック、など、生地の厚さにより、様々な分野で使われています。
なんと、野球のベースも帆布でつくられているんです。
帆布ってすごいんですね。
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『コットン(綿)とは』まとめ
コットンの特徴をまとめましたがいかがでしたか?
コットンには薄手から厚手まで、いろんな種類があることがわかりましたね。
価格も比較的安く、家庭用ミシンでも縫いやすいものが多いので、色々な作品を作って、生地の違いを確かめてみてくださいね。
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