縫い代なしで裁断すると完成品が小さくなっちゃうやりがちな失敗・・・
洋裁に欠かせない縫い代のお話をしていきます。
縫い代とは、布を縫い合わせて作品を作るときに余分にカットする部分のこと。
縫い代を忘れて布をカットしてしまうと、出来上がりの作品が一回り小さくなってしまいます。
縫い代を忘れてカットするって意外とやりがちなミスなんですよね。
私もいまだにたまにやっちゃいます。
また、自分で型紙を起こして作品を作るときって、縫い代の分量をどれくらいにすればいいのか、迷いますよね。
ここでは、縫い代の分量についてや、縫い代の取り方の基本とやりがちな失敗などについて、お話していきます。
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目次
縫い代とは
布は切りっぱなしだと、ぼそぼそとほつれてみっともないですよね。
二つのパーツを縫い合わせるときなども、布に余分な部分がないと縫い合わせることができません。
そこで必要なのが縫い代。
工作でいう『のりしろ』の部分です。
出来上がりのサイズより余分に布を裁断する部分のことを縫い代といいます。 |
もし縫い代を取り忘れて裁断してしまうと、困ったことになってしまいます(汗)
縫い代を忘れると・・・
縫い代をうっかり忘れて裁断してしまうと、出来上がりサイズよりも一回り小さいものが出来上がってしまいます。
たとえば、10cm×10cmのコースターを作りたいとします。
縫い代分を取らずに、10cm×10cmで布を裁断してしまい、端から1cmのところを縫ったとすると、次のようなことが起こってしまいます。
完成サイズより一回り小さくなってしまったら台無しですよね・・・
洋服だったら、着れなくなってしまいます。
正しく裁断するには
では、次に正しく裁断するにはどうすればいいのか、見てみましょう。
同じく、
10cm×10cmのコースター
を作りかったとします。
作品により、縫い代の幅は違ってきますが、今回のコースターは1cmの縫い代を付けることにします。
出来上がりを10cm×10cmにしたいので、
四方に1cmの縫い代をつける
ということになります。
そうなると、裁断するサイズは、両脇に1cmずつの縫い代を付けることになるので、
12cm×12cmのサイズで裁断しなければいけない
ということになります。
ここでやりちなミスは、縫い代は1cmだから、11cm×11cmでいいや、と思ってしまいがちだということ。これだと片側にしか縫い代が付かないことになってしまうので、両脇に忘れずにつけるように気を付けましょう。
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縫い代はどれくらいとればいい?
洋服を作るときは、脇や裾、カーブの部分など色々あるので、縫い代をどれくらいとればいいのか、迷ってしまいますよね。
縫い代を取るときの基本的な考え方をいくつかご紹介します。
基本的な縫い代の分量
綿など、基本の生地を使って作るときの縫い代の目安は次の通りです。
背中心・・・1.2~1.5cm
脇・・・1.2~1.5cm
襟ぐり・・・1cm
袖ぐり 1cm
裾・・・3~4cm
袖口・・・3~4cm
襟ぐりやそでぐりなどのカーブの部分は、そのままだと縫い代が多くてゴロゴロするので、縫った後にカットする必要があります。
洋裁の本を見ながら作る場合は、縫い代の寸法も書いてあるので、指示の通りにしましょう。
ただし、ほつれやすい生地だと縫い代を多めにとる必要がありますので、注意しましょう。
縫い代の基本は1cm
基本の縫い代は1cmと覚えておくといいです。
問題のない生地で、直線縫いの場所などは、1cmの縫い代というのが一般的です。
縫い代を何センチにすればいいかわからない場合は、まずは1cmにして裁断し、縫った後に縫い代が多くてゴロゴロするなと思ったときは、カットすればスッキリします。
縫い代が1cm以外になるときは、たいてい何かしら理由がある場合が多いです。
その理由を見ていきましょう。
カーブの部分の縫い代は少な目に
カーブの部分は、表に返した時に縫い代がごろごろするので、縫い代は少なめにします。
だいたい5mmくらいです。
ですが、最初から5mmの縫い代だと縫いにくかったり、縫う前に生地がほつれてきてしまったり、なんていうこともあるので、まずは1cmの縫い代で裁断し、縫った後に縫い代をカットする、という方法が一般的です。
ほつれやすい生地は縫い代を多めに
ほつれやすい生地は少し多めに縫い代を付けましょう。
裁断しているそばから、ボソボソとほつれてくることもあるので注意が必要です。
よく使う生地でほつれやすい生地は、ガーゼやオーガンジー、スカートの裏地に使うようなポリエステル生地などです。
通常の生地で1cmの縫い代をとる部分なら、1.5cm~2cm取れば安心です。
裁断した後に、ほつれて生地が足らなくなるより、あとで多い分をカットする方が気持ちもラクですよね。
逆にほつれにくい生地はニットです。
ニットはほつれにくいので、縫い代は少な目でも大丈夫です。
こんな時に、縫い代を取り忘れがち
うっかり縫い代を取り忘れるのは、次にあげるような時に見られます。
型紙不要で直断ちするときにやりがちなミス
正方形の作品などで、わざわざ型紙を起こさずに、生地に直接書き込んで裁断するときに、よく縫い代を取り忘れるといううっかりミスをしがちです。
頭で完成サイズばかり考えていると、うっかりその大きさに切っちゃうんですよね。
なので、私の場合は、正方形でもなるべく型紙を作るようにしています。
そうすれば、型紙をおこす段階で縫い代のことも考えるようになるので、うっかり取り忘れることが少なくなります。
洋裁本についている型紙を別の紙に写して使う時
洋裁本についている型紙をハトロン紙などの別の紙に写して型紙を使用するときにやりがちなミスとしては次のようなことがありがちです。
型紙には縫い代は含まれず、完成の大きさが記載されています。
その大きさをハトロン紙などの紙に写し、本来ならそこに縫い代を加えて裁断しなくてはいけないんですが、その型紙サイズで裁断してしまう、というミスがあげられます。
洋裁本などの型紙を使用するときの方法としては、2パターンあります。
ハトロン紙などに写したあとに
- 型紙の出来上がり線で切って、型紙を布に置いて、布に縫い代分を書き込んで裁断する
- ハトロン紙に縫い代も書き込んで、縫い代込みの大きさの型紙を作って切る。
通常は1の方法で行うのが一般的ですが、布に縫い代を記入するのが面倒なので2のように縫い代込みの型紙を作る、という方法もあります。
どちらのやり方でも、やりやすい方で大丈夫ですが、自分がどちらの方法で型紙を作ったのかを理解しておくことが大切です。
縫い代の取り忘れや逆に縫い代を二重にとってしまうというミスにもなりかねないので、気を付けましょう。
『縫い代の分量ってどれくらい?』まとめ
縫い代の基本的な話をまとめましたが、いかがでしたか?
縫い代を取るのなんて当たり前じゃん、と思っていても意外とうっかりミスをしやすい部分です。
裁断する前にはひと呼吸おいて、『縫い代とったよね?まちがってないよね?』と確認する癖を付けましょう。
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