ミシン糸の太さの選び方と生地の素材で糸の素材を違ぶ方法

糸の太さの選び方についてお話していきます。

縫う生地によっては、糸の素材の種類も違ってくるので、そのことについても触れていきます。

 

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使用頻度の高いポリエステル糸

ここで言うミシン糸とは、ポリエステル糸のことを指します。

一般的な織地(コットン・リネン・ウール・化繊など)に使われる糸です。

ポリエステル糸は、糸の太さが豊富にあります。

どんな種類や違いがあるのか、見ていきましょう。

 

ミシン糸の太さ表記

ミシン糸は番手と呼ばれる番号で太さを表します。

 

厚手の生地には30番などの太い糸が使われ、薄手の生地やまつり縫いやロックミシンの糸として90~100番などの細い糸が使われます。

 

ポリエステル糸の太さ選び

糸の太さ選びは、かなり重要です。

生地に糸の太さが合っていないと、縫っていても糸調子が上手く合わずに糸がツレたり切れたりしちゃって、悲しい仕上がりになってしまいます。

 

糸の主な選び方は、次の表の通りです。

糸の太さ 生地など
120番 しつけ
90番 ロック・薄地
80番 薄地(ローン・ボイルなど)
60番・50番 普通地(ダブルガーゼ・シーチング・リネンなど)
30番 厚地(デニム・帆布・レザーなど)

ポリエステル糸で有名なシャッペスパン糸は90番・60番・30番の3種類のみです。

もっともよく使われるのはシャッペスパンの番です。

手芸屋さんでは最もスペースが広く、カラーバリエーションも豊富に取り揃えているはずです。

それ以外の番手は、プロ仕様のキングシリーズだと購入することができます。

 

シャッペスパン60番 普通地用

普通地であれば、まずは60番。

いちばん使い勝手が良い太さなので、主要な色は揃えておきたいですね。

 

楽天で見つけたおススメのシャッペスパン60番

 

シャッペスパン90番 薄地用

ローンやボイルなど、薄手の生地に使用します。

薄手の生地を太い糸で縫っていると、縫っているときに生地の織り糸が横に伝染したようにひっぱられてしまったり、仕上がりを見たときに縫い糸だけがやけに突っ張って強調されてしまい、生地馴染みが悪くなってしまうことがあります。

そんな時は、90番の薄手用の糸に変えると仕上がりがきれいになりますよ。

 

楽天で見つけたおススメのシャッペスパン90番

 

シャッペスパン30番 厚地用

ジーンズや帆布など、厚地を縫う時に使います。

ツイルやオックスなどでバッグを作ったとき、持ち手など生地が何重にも重なって厚みが出てしまった場合などに使用することもあります。

バッグの口のなど、ポイントとなるステッチに使うとポイントになってかわいい仕上がりになったりもします。

 

家庭用ミシンだと、厚手の生地や厚手用の糸が使えない場合がありますので、注意が必要です。

取扱説明書をよく読んでから使用するようにしましょう。

 

楽天で見つけたおススメのシャッペスパン30番

 

ポリエステル糸の種類

ポリエステルの糸は『丈夫・発色がいい・縫いやすい・お手ごろ価格』とすべての条件を兼ね備えているので、使い勝手がとても良い糸です。

普通地にはポリエステル糸を使う、と覚えておけば、ほぼ間違いないです。

 

ポリエステル糸は、家庭用ならシャッペスパン、太巻きのプロ仕様ならキングシリーズがおススメです。

 

家庭用ミシンにはシャッペスパン

ポリエステル糸で有名な商品は、フジックスという会社の『シャッペスパンミシン糸』です。

先ほどから何度も登場していますね。

洋裁をちょっとやったことある方なら、聞いたことある方も多いですよね。

家庭用ミシンを使っている方はシャッペスパンを使っている方がほとんどだと思います。

 

プロ仕様のキングシリーズ

工業用ミシンや職業用ミシンには、、同じくフジックスが販売しているポリエステル糸で巻きが大きい『キングポリエステル』『キングスパン』がおススメです。

フジックスの糸は、品質が良く、とても縫いやすいです。

 

家庭用ミシンで太巻きの糸を使いたい場合の対処法

キングシリーズは巻きが大きいのが特徴。

お得ね~と、家庭用ミシン愛用者が購入してしまうと、そのままでは使えないので注意が必要です。

 

糸巻きには、だいたい下記の3種類のサイズが使われています。

糸は、200m巻きが普通サイズですが、ちょっと大き目の700m巻きも売っています。

職業用(工業用)ミシンには一番右の巨大な3000m巻きの糸も設置できるようになっています。

 

糸のひと巻きの長さは、糸の太さで違い、糸が細いと長さが長く、糸が太いと長さが短くなります。

 

家庭用ミシンで太巻きの糸を使う場合は、専用の糸立てが必要です

そんなに高くないので、しょっちゅうシャッペスパンを購入している人は、糸立てを買ってキング糸を使った方が安上がりかも。

ミシンの横に置くだけで使えるので、とっても便利ですよ。

ちなみに、綿で出来たカタン糸や、絹で出来た絹糸というものもあります。

シャッペスパンが主流になる前はカタン糸がよく使われていたようですが(今のおばあちゃん世代くらいかな)、現在は丈夫で便利なシャッペスパンが開発されたことから、あまりカタン糸は見かけなくなりました。

カタン糸を使った方がいい場合というのもあります。

後染めをする場合です。

作品を作ってから、後染めをしたいときは、ポリエステル糸だと染まらないので、カタン糸を使うようにしましょう。

 

絹糸は、シルク生地や化繊のテロテロしなやかなデリケート素材に向いています。

最近、着物をリメイクする方も多いですが、高級な絹地の着物には絹糸の方がしっくりなじむことが多いです。

 

ミシン糸はポリエステル糸だけじゃない

ミシン糸は、ポリエステル糸だけではないんです。

実は、縫う生地によって糸の素材が変わってきます。

 

糸を選ぶときの注意点は下記の2点です。

  • 縫う生地の素材によって、糸の素材が変わる
  • 縫う生地の厚さによって糸の太さが変わる

 

縫う生地の素材で糸を素材を選ぶ

ポリエステル糸の次によく使われるミシン糸はナイロン糸

ナイロン糸は、伸縮性があるためニット素材やフリースなどに適しています。

 

生地の素材と糸の素材種類の関係

生地の素材 糸の素材
一般的な織地 ポリエステル糸
ニット地・フリース地 ナイロン糸

 

綿や麻、ウールなどの織地には、ポリエスル糸を使います。

一般的に最も使われている糸です。

ポリエステル糸は、シャッペスパンがとても有名ですね。

 

ナイロン糸は伸縮性があるため、ニット地に適しています。

伸縮性がすごーくあるニット地の場合は下糸だけウーリー糸を使うこともありますが、これは上級編になりますので、別の機会にお話しします。

 

ナイロン糸

伸縮性のあるナイロン糸は、伸縮性のあるニットと相性がいいです。

スムース・フライスなどニット全般や、フリース生地を縫うのに最適です。

織り生地用のポリエステル糸は、伸縮性がほとんどないので、ニット地に使ってしまうと、縫ったところを引っ張ったときに、縫い糸がニットの伸びについていけずにきつく感じたり切れてしまうことがあるんです。

そんなことにならないように、ニット用には、ナイロン製の糸を使います。

 

ナイロン糸は、50番のみなので、太さで迷う心配はありませんので安心です!

 

よく使われるニット用糸では、フジックスの『レジロン糸 50番』が有名です。

出典元:楽天(つくる楽しみ )

 

他には『レオナ66』というナイロン糸もあります。

 

レジロンでもレオナ66でも、どちらもナイロン100%で出来ているので、どちらを購入しても大丈夫です。

 

わたしは、ニットでもあまり伸縮性がない生地だったり、伸縮させる用途で使うものじゃない場合は、ポリエステル糸で縫っちゃうこともあります。

ニット用の糸をたくさん用意するのも大変ですからね。

その場合、目飛びをすることがあるので、様子をみながら縫っていきます。

 

テンションが高い(伸縮が大きい)生地の場合は、下糸にウーリー糸を使うこともあります。

この方法は、上級者向けなので、初心者にはちょっとハードルが高いかもしれません・・・

出典元:楽天(旗の村松・手芸の村松) 

 

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安い糸を使っても大丈夫?

フジックスなどは、有名なメーカーさんなので、安心して使うことができます。

でも、探せば安い糸って結構あるんですよね。

100円ショップでも糸が売ってますし、日暮里に行くと、段ボール箱に入って、糸の大安売りなんかもあります。

メルカリやヤフオクなんかでも安い糸が手に入りますね。

安い糸と高い糸にはやはり違いがあります。

安い糸は

  • 途中でネップ(糸を作る際にできた節)がある
  • 強い力に弱い

などということが起こることがあります。

 

糸は太さが均一じゃないと困るものですが、安い糸は、ネップと呼ばれる糸の節があることがあって、これが、ミシン糸の穴を通らずに、縫っている途中に切れてしまうことがあります。

これ、結構イライラします。

 

強度も若干弱く、縫いあがってしまえば気になるほどではないのですが、縫い間違ってほどく時に、強く引っ張るとするっと抜けずに切れてしまうことが結構あります。

 

こういったトラブルは、お裁縫になれている人ならば、糸の品質が悪いのね~と理解できますが、初心者さんは「なんで上手くいかないのー」とパニックになるかもしれません。

 

慣れるまでは、なるべく安心できるメーカーさんの糸を使った方が安心かもしれませんね。

 

安い糸を使う時は、力がかかる部分は二度縫いするなどの工夫をした方が安心です。

結局は糸を2倍使うことになるので、安い買い物なのかわからなくなっちゃいますけどね・・・

 

ミシン糸と針の選び方一覧表

ミシンの糸と針を表にまとめました。

番手はあくまでも参考なので、試し縫いして様子を見てくださいね。

生地の

厚さ

主な生地名 ミシン糸 ミシン針
薄地
  • ローン
  • ボイル
ポリエステル糸

90番

60番

7番

9番

普通地
  • ダブルガーゼ
  • シーチング
  • ブロード
  • リネン
ポリエステル糸

60番

9番

11番

厚地
  • デニム
  • コーデュロイ
ポリエステル糸

60番

30番

11番

14番

ニット

フリース

  • スムース
  • 天竺
ナイロン

50番

ニット用

9番~14番

 

まずはこの糸と針をそろえよう

ミシン初心者さんが、まずどの糸と針を揃えよう・・・と思ったときは、

まずは、普通地用のシャッペスパンの60番の糸と11番の針を揃えましょう

これが、もっともよく使う基本の糸と針の番手になります。

 

この生地、厚手かな?薄手かな?と心配になったときには、どんな糸や針を使えばいいか、お店の人に相談するといいですよ。

 

『ミシン糸の選び方』まとめ

ミシン糸の選び方についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

間違った糸を選ぶと、上手く縫えないことがあってイライラすることが結構ありますが、そんな時は慌てず、別の番手の糸や針に交換して対応しましょう。

 

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